fc2ブログ
Yoko's 人生=旅 on this Blue Planet
高速回転中の青い惑星地球、負けじと走り回る一人の記録。
水戸巌氏講演記録 3)「原発の事故解析と災害評価」 1983.7.8
**<水戸巌先生「原発の事故解析と災害評価」:広島、ビキニ、原発と死の灰;廃棄物管理専門家と云う「聖職者」集団の独裁;広島原爆1000倍の死の灰を持つ東海原発;運転員が人為的に冷却材喪失事故を起こせる;もっての他の事故隠し;原発建設は世界的にダウン;東海原発の人口密度は世界一;原子炉設置許可と「残留リスク」;原子炉設置許可処分取り消し裁判の困難性;石油に代替えできない原子力;原子力がなくてすむ生活のありかた>の見出しがついた水戸巌先生の講演録。1983年の話で間もなく30年になるが、今、我々が直面している問題と何ら変わらない。当時すでに原発の発電コストは、原子炉前後のコストを考えると、火力発電より高くなっていた模様。そして隠され続けた危険性。
  茨城県人としては東海村の二人の作業員が多量被爆して壮絶な闘いの末亡くなられた事故を忘れる事はできない。彼らには核物質の危険性についての適切な現場教育がされていなかった。
  東海村の村長さんの怒り、そして被爆された住民の方々。しかしそれがどの程度全国的な体験として共有されたのか、今となれば、非常に不確かだ。かなりの数の文化人が原発のPRにかり出されていた。ご本人たちも実情を十分に把握していなかったのかも知れないが、大きな力の前に原発と大量に出るその廃棄物の危険性についての正当な報道もされず、皆、何となく丸め込まれてきた。
  今もまた同じような動きがある。一人一人が多角的に情報を拾い、自分で考え、生まれ育った土地に住めなくなると云う事がどんな事か、自分の事として内面化しなくてはならない。カリフォルニア州よりも小さな日本の国土、もう一基、原子炉が制御不可能になり暴走を始めれば、安心して食物を育て食べ生活できる場所は、本当にどこにも無くなってしまう。これ以上、悲劇を繰り返してはいけない。**

「原発の危険と云うのには二通りありますね。事故が現実に起こるかも知れないと云う危険、それから何十万年にも渡って毒物を子孫に残すと云う危険。何十万年にも渡って人間はその毒物を管理し続け、管理に手落ちが無いと云う事になるかも知れないが、それによって我々が管理され抑圧されると云う事に必ずなる。そう云う管理のパターンと云う物は避けたい。今だってもうできちゃってますけれども、今よりも更に10倍も増えると云う事を、今直ぐにでもくい止めなければならない。そう云う意味で、これからの10年、20年、せいぜい長くて50年、その間、少しの楽をするために、毒物を作り出してしまうと云う事は我々は避けようではないかと、そういうふうに僕は思っているのです。」~水戸巌

[水戸巌氏講演記録 3)「原発の事故解析と災害評価」 1983.7.8]の続きを読む

テーマ:軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル:政治・経済