ロデオ大会は日本のお祭りのようなものだ: 道路も鉄道も完備していなかった開拓時代、牧場主たちが家畜を出荷するためには、何人もで組んで何百頭と云う家畜を鉄道の駅まで移動させなければならなかった。その距離も半端で無い。例えばテキサス州から東部からの鉄道が届いていたカンザス州まで行くにしても、家畜の体重を落とさずに進むには、1日に24km前後の距離しか移動できない。その速度で1,600km前後移動するには何ヶ月も掛かる。
映画でそんなカウボーイたちの姿を見た方も多いと思うが、1ヶ月、2ヶ月と野営を続けるカウボーイたちが余興で腕を競ったことからロデオ大会は始まったと言われている。カウボーイやカウガールの競う姿が魅力的であったため、賞金が提供される大会に発展していったらしい。人気が高まるにつれて、カウボーイ、カウガールたちも衣装に趣向を凝らして、スターとなっていった。そして、他に楽しみのない開拓民を楽しませたと云う。
縄投げでも家畜を捉えるスティア・レスリング (Steer Wrestling) でも勝てば20ドル、50ドルと云うお金が手に入った。今の基準で考えれば大した額では無いようだが、現在は賞金が大きな大会になれば100万円単位で、ブル・ライダーだけの競技だと、一晩で2〜300万円の賞金を手にする若者も多い。少額だと100ドル単位からあるが多くは1,000ドル単位であることを考えれば、19世紀の開拓時代には20ドル、50ドルは十分な生活の足しになったことは分かる。
ロデオ大会の観客を見ていると、老若男女の構成は日本のお祭りに等しい。ただ、競われるのがお囃子や舞ではなく、牧場で必要とされる技の数々と云うことだ。近年は、FMXの人気が若者の間に高いことから、空飛ぶカウボーイたちも参加している。

彼らの人気は凄まじく、保育園児ほどの幼児から中高生まで総立ちになり、耳が避けるのでは無いかと思うほどの叫び声を張り上げて声援を送っている。
2014年のFMXの様子は>> Rodeo:ロデオ 507: 2014年ロデオ大会 (12)FMX
