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中原圭介: 中国・習近平が恐れている、米中貿易戦争より「ヤバすぎる現実」 中国はなぜ譲歩せざるをえなかったのか 2019.1.28. (現代ビジネス)
中原圭介: 中国・習近平が恐れている、米中貿易戦争より「ヤバすぎる現実」 中国はなぜ譲歩せざるをえなかったのか 2019.1.28. (現代ビジネス)


中国の歴史は、虐げられてきた民衆の

蜂起と反乱の歴史

みなさんもご存知のように、今の中国の政治体制は共産党による一党独裁です。共産党一党に権力が集中し、思想や言論にもかなりの制限がかけられています。体制に反対する人々は容赦なく弾圧され、逮捕・監禁は日常茶飯事のように行われています。私から言わせれば、中国共産党は絶対的な支配階級であり、これまで滅んできた歴代の王朝と何ら変わりがないのです。

現在、その共産党王朝下の中国で何が起こっているのかというと、世界で第2位の経済大国になったとはいえ、党幹部や官僚による汚職が未だに横行し、絶望的なほど貧富の格差が拡大してしまっています。その結果、経済発展に取り残された民衆(その多くが農民)が不遇な生活に不満を募らせていて、実際に中国全土では年間20万~30万件もの暴動が起こっているのです。

今のところ、体制を揺るがすほどの大規模な反乱はまだ起こっていないものの、大暴動に発展しかねない環境が整ってきているように感じられます。

というのも、貧富の格差や貧しい生活に悲観して、キリスト教の信者になる人々がもの凄い勢いで増え続けているからです。信者の数はすでに優に1億人を超えていると推計されています。


1月末に米中が閣僚級貿易協議を開催するにあたって、中国の習近平・国家主席がアメリカ・トランプ政権に対して譲歩の姿勢を見せ始めた。互いに一歩も譲らないにらみ合いから一転、現実路線へ歩み出したかのようにも見えるが、背景には中国側のある深刻な事情が隠されているという。習近平は米中貿易戦争より恐れていることがある――そう指摘するトップアナリストの中原圭介氏による米中最前線レポート!


習近平がいちばん恐れていること

中国の習近平が米中貿易摩擦で大幅な譲歩をしてでも合意したい理由は、中国共産党が自国も含めて様々な国々の歴史をよく研究しているからです。

「歴史は繰り返す」と言われるように、有史以来、人間は同じような過ちを何度も繰り返してきました。人間の過去の過ちを振り返り、今の時代の状況に照らし合わせれば、どのように物事が進んで行くのか、または、どのように物事を進めるべきかを考えるのに非常に役に立ちます。

そのことは、長い歴史上、世界のあちこちで誕生しては消えていった帝国や王朝の歴史が物語っています。その典型的な例のひとつが、中国の歴代統一王朝の歴史、すなわち「秦」「漢」「隋」「唐」「宋」「元」「明」「清」の皇帝が治める統一国家の歴史です。




中国の統一国家の歴史を俯瞰すると、習近平が何をいちばん恐れているのか、容易に知ることができます。それでは、おおまかな歴史のおさらいになりますが、中国の歴代王朝の興亡史を一つ一つ見ていきましょう。


「陳勝・呉広の乱」という農民反乱

「秦」が初めて中国を統一するまでは、中国大陸は多くの国に分かれていて、それぞれの国を「王」が支配していました。しかし、秦が中国全土を統一して広大な国土を治める政権が誕生すると、王に代わる新しい称号が必要になり、秦王は歴史上初めて「皇帝」を名乗るようになりました。ですから、秦の始皇帝以降、中国全土の支配者には皇帝の称号が付けられるようになったのです。

その「秦」が滅ぶきっかけとなったのは、「陳勝・呉広の乱」という農民反乱です。秦は思想の統制や権力の絶対化を急速に推し進めたのに加え、万里の長城や宮殿の建設、河川の整備工事などで多くの民衆の犠牲を伴い、民衆の不満、不安、恐怖が鬱積していました。そんななかで陳勝・呉広の乱が口火となり、中国全土にまたたく間に農民反乱が広がっていったのです。

秦に次ぎ中国全土を統一したのは、陳勝・呉広の乱を機に挙兵した劉邦です。彼はライバルである楚の武将・項羽を激闘の末に破り、「漢」を建国します。ところがこの漢では、政治腐敗による農民への重税が原因となり、「黄巾の乱」という農民反乱が起こります。結局はこの反乱が引き金となり、各地で反乱が相次ぎ、漢は滅亡してしまいます。黄巾の乱は宗教結社である太平道の創始者・張角によって起こされた宗教的な農民反乱でありました。


農民と宗教

次の統一王朝である「隋」でも、同じような歴史を辿りました。

隋は2代目の皇帝・煬帝のときに、大運河建設と高句麗遠征への出費がもとで財政難に陥り、民衆への大増税に踏み切ります。その結果、秦や漢と同じように、農民らの反乱を招き滅亡してしまいます。

隋に続いた「唐」でも、同じ過ちが繰り返されます。唐は財政難に苦しみ、税収を増やすために塩を専売制にします。塩の価格を際限なく引き上げていくと同時に、塩の密売商人への取り締まりを強化していくという愚挙を犯してしまったのです。

そのために、民衆の生活は困窮するなかで、塩密売商人と農民による「黄巣の乱」が起こり、唐による事実上の支配が終焉、その後に地方の司令官にあえなく滅ぼされます。

滅んだ原因が唯一違うのが、次の統一王朝である「宋(北宋)」です。

宋は周辺異民族国家の遼や西夏との争いを避けるために、両国に金品を送ったうえで和約を結びます。しかし皮肉にも、その金品の負担が財政危機を招き、国力が弱体化していきます。そして国力が弱まった宋は、同じ周辺異民族国家の「金」によって簡単に滅ぼされてしまいます。農民らの反乱を契機として滅亡しなかった唯一の統一王朝は、この宋(北宋)だけです。

王朝滅亡の歴史について説明が続きますが、もう少し我慢いただきたいと思います。習近平を筆頭に共産党の指導者たちが何をいちばん恐れているのか、みなさんにもはっきり理解できるようになるからです。

次の統一王朝「元」では、生活の厳しさから農民のあいだで白蓮教が勢力を拡大していきます。白蓮教は本来、仏教の一派なのですが、経済的な混乱にともなって次第に過激化していきます。遂には、元王朝の打倒を目指す教団へと変質し、宗教的農民反乱である「紅巾の乱」を起こすに至ったのです。

その後、紅巾の乱で頭角をあらわした朱元璋が元を滅亡させて「明」を建国します。この明の治世でも、周辺民族との争いで財政が疲弊し、民衆の生活は苦境にあえぐことになります。最後には、「李自成の乱」と呼ばれる農民反乱によって滅亡してしまいます。

最後に中国を統一したのは、李自成の乱を鎮圧した「清」です。この清でも同じ歴史が襲いかかります。農民の貧困化から社会不安が高まり、「白蓮教徒の乱」により衰退が決定的となり、アヘン戦争を経て清は欧米列強に蹂躙されていったのです。

さらに、キリスト教結社・拝上帝会が起こした「太平天国の乱」により、清の軍隊がまったく使い物にならないことが判明し、この時点で清は完全に統治機能を失ってしまいました。清は辛亥革命で滅亡することになりますが、実質的には太平天国の乱で滅亡していたと言っても過言ではないでしょう。


年間20万~30万件もの暴動が起きている

たしかに、漢の滅亡後には三国時代、五胡十六国時代、南北朝時代という長い分裂状態が続き、唐の滅亡後に五代十国時代、宋(北宋)滅亡後に南北分裂時代がありましたが、いずれにしても清の滅亡によって、中国での2000年以上にわたる皇帝支配は終わりを告げました。

歴代の統一王朝が衰退・滅亡した歴史には、明らかに共通点があります。

それは、民衆や農民の生活が困窮し、その不満が高まると大きな内乱が起こるということです。これらの内乱はすべて民衆および農民によるものですが、宗教と結びついて起こるものが目立っているのも特徴的です。

それでは、このような歴史的な教訓から、どのようなことがわかるのでしょうか。

みなさんもご存知のように、今の中国の政治体制は共産党による一党独裁です。共産党一党に権力が集中し、思想や言論にもかなりの制限がかけられています。体制に反対する人々は容赦なく弾圧され、逮捕・監禁は日常茶飯事のように行われています。私から言わせれば、中国共産党は絶対的な支配階級であり、これまで滅んできた歴代の王朝と何ら変わりがないのです。

現在、その共産党王朝下の中国で何が起こっているのかというと、世界で第2位の経済大国になったとはいえ、党幹部や官僚による汚職が未だに横行し、絶望的なほど貧富の格差が拡大してしまっています。その結果、経済発展に取り残された民衆(その多くが農民)が不遇な生活に不満を募らせていて、実際に中国全土では年間20万~30万件もの暴動が起こっているのです。

今のところ、体制を揺るがすほどの大規模な反乱はまだ起こっていないものの、大暴動に発展しかねない環境が整ってきているように感じられます。

というのも、貧富の格差や貧しい生活に悲観して、キリスト教の信者になる人々がもの凄い勢いで増え続けているからです。信者の数はすでに優に1億人を超えていると推計されています。


急増するキリスト教信者

新しく信者になる人々の大半は政府が公認していない教会の信者となり、違法な民家の教会で隠れて礼拝を行っているといいます。

このような事実から判断して、宗教的な農民反乱であった「黄巾の乱」「紅巾の乱」「白蓮教徒の乱」「太平天国の乱」の再来を思い浮かべることができます。

中国共産党が宗教に対して不寛容であり、キリスト教徒を激しく弾圧するのは、まさにこういった歴史が繰り返されるリスクを恐れているからです。

中国の歴史は、虐げられてきた民衆の蜂起と反乱の歴史でもあります。そして、その歴史はこれから繰り返されてもおかしくない状況にあるといえます。

経済的に豊かな沿海部の都市に比べ、格段に貧しい内陸部の農村地区の人々の間には、共産党に対する不平不満がマグマのように蓄積しており、いつキリスト教と結びついて大反乱が起こっても不思議ではないのです。

そのうえ、昨年からの米中貿易摩擦によって中国経済の減速が予想以上に強まっており、沿海部の企業では倒産やリストラが相次ぎ、失業する人々が増加の一途を辿っています。

経済が好調だから黙っていた都市住民までもが生活水準の悪化から体制に対して大規模なデモを起こし、それが農村部の暴動と連動するようなことがあれば、中国全土で大動乱にまで拡大し共産党一党による支配は崩壊してしまうかもしれません。

だから中国は、米中貿易摩擦で米国に大幅な譲歩をしてでも、何とか交渉をまとめたいと思っているはずです。メンツを重んじる中国は当初、自らのメンツを押し通すことで想定以上の景気の減速を招くとはあまり考えていなかったようです。従来どおりの金融緩和や大型減税で対応すれば、米国との長期戦にも耐えうると過信していたのでしょう。

しかし、それが考え違いであると認識している今となっては、米国と世界の覇権を争う以前に共産党が国内で支持を失ってしまうリスクを強く懸念しているというわけです。

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テーマ:文明・文化&思想 - ジャンル:学問・文化・芸術

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