野猿公苑の苑長さん以下、スタッフは優秀で、毎日、夕方になって山へ戻るお猿さんたちの進む方向を確認しながら、次の日、山のどのあたりにいるかを推測して迎えに行く。この時期は、マムシなども動き出すので楽な仕事ではない。その上、地獄谷周辺の山は、傾斜がキツイ。現苑長さんは、マムシに噛まれて入院した事もある世界的写真展でグランプリを獲得した萩原さんだ。萩原さんのグランプリ獲得以来、地獄谷を訪れる海外の写真家の数も観光客の数も激増した。お猿様の経済効果は「大」なのだ。
が、このパンデミックは、他の観光地同様に、この地域の温泉にも経済的な大打撃をもたらした。人の少ないパンデミック中は、お猿さんたちのゆったりと過ごす姿を撮れただろうと思うが、結局、「関所」が復活しそうな幾つかの県境の様子を見ていれば、北海道訪問も、長野訪問もできなかった。世界中で起きているワクチン被害も加わり、何とも酷い3年間となった。
そんなヒトの世界の狂騒と離れて、お猿さんたちの世界は自然のまま、過ぎていただろう。
下の一枚は、雨の降る7月下旬、撒かれた麦を器用に摘んで口に運んでいるお母さんの頭の上に陣取った赤ちゃん猿の姿。この時点で約2ー3ヶ月齢。興味があるのだろう、片手をお母さんの腕に掛けて、覗き込んでいた。

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